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「きめる!共通テスト物理基礎」とは?基本情報
「きめる!共通テスト物理基礎 改訂版」は、学研が発行する共通テスト対策専用の参考書です。著者は共通テストの出題傾向を熟知した予備校講師陣で、2025年以降の新課程にも対応した改訂版が現在の主流となっています。
物理基礎は理系・文系問わず多くの受験生が選択する科目ですが、「公式は覚えたのに問題が解けない」「グラフ問題や実験問題でつまずく」という声を家庭教師としての指導の中でも数多く聞いてきました。この参考書はまさにその悩みに直接応えてくれる一冊です。
共通テスト特有の思考力・読解力を問う形式に特化しており、単なる公式暗記ではなく「なぜそうなるのか」を重視した解説が特徴です。

参考書の構成と中身を徹底解説
「きめる!共通テスト物理基礎」は大きく3つのパートで構成されています。
Part 1:基礎知識の整理
各単元の重要事項をコンパクトにまとめたパートです。「センセイの解説」と呼ばれる講義形式の説明が、教科書的な無機質な文章ではなく、実際の授業を聞いているような口語体で書かれています。図や表も豊富で、視覚的に理解しやすい作りです。
Part 2:共通テスト形式の演習
実際の共通テストや試行調査に近い形式の問題が単元ごとに収録されています。問題の後には「なぜその選択肢が正解か・不正解か」を丁寧に説明した解説があり、選択肢を1つひとつ吟味する習慣がつきます。
Part 3:模擬テスト
巻末には本番と同形式の模擬テストが収録されており、学習の総仕上げとして活用できます。

メリット・デメリット
メリット
- 共通テスト形式に完全特化:実験問題・グラフ読み取り・会話文形式の問題演習が豊富で、試験本番に直結する練習ができる
- 解説が講義形式でわかりやすい:教科書的な堅さがなく、「なぜそうなるのか」という因果関係が丁寧に説明されている
- 1冊でインプットからアウトプットまで完結:基礎知識の整理から演習・模試まで入っており、複数冊をそろえる必要がない
- 薄くて取り組みやすい:分量が多すぎず、短期間で通読できるため、直前期でも使いやすい
- 改訂版で最新傾向に対応:新課程・最新の共通テスト形式に対応しており、情報が古くならない

デメリット
- 基礎の基礎は補えない:中学理科や物理基礎の最初の概念理解が全くできていない場合は、より入門的な参考書を先に使う必要がある
- 問題数はやや少なめ:演習量という点では物足りないと感じる受験生もいる。高得点を安定して狙うなら過去問演習との併用が必須
- 物理(発展)には対応していない:あくまで物理基礎専用。理系で物理を選択している受験生には別の参考書が必要

東大卒・家庭教師が推奨する具体的な使い方
ステップ1:まず1周「読む」だけでよい(1〜2週間)
最初から問題を解こうとせず、Part 1の講義部分を読み進めます。わからないところで止まらず、全体像をつかむことが目的です。私が指導してきた受験生の多くは「最初から完璧に理解しようとして止まる」失敗をしています。1周目は「知っている状態にする」だけで十分です。
ステップ2:問題を解いてみる(2〜3週間)
2周目から実際に問題を解きます。大切なのは、答えが合っていても「なぜその選択肢を選んだか」を言語化できるかチェックすること。共通テストは根拠なしに正解できても本番では通用しません。
ステップ3:間違えた問題の解説を精読する
間違えた問題は解説をただ読むのでなく、「自分はなぜ間違えたか」を書き出しましょう。概念の誤解なのか、グラフの読み方を知らなかったのか、原因を特定することで次に活かせます。
ステップ4:模擬テストで時間を計って仕上げる
巻末の模擬テストは必ず30分・時間を計って解いてください。物理基礎は時間的に余裕があるように見えますが、グラフ読み取り問題で時間をとられると焦ります。時間感覚を本番前に体に染み込ませておくことが重要です。
ステップ5:過去問・予想問題集に移行する
この参考書を2〜3周して内容が定着したら、共通テストの過去問や予想問題集に移行しましょう。「きめる!」で培った「思考して解く」姿勢をそのまま持ち込めば、得点は安定してきます。

他の共通テスト物理基礎の参考書との比較
どの参考書を選ぶか迷っている受験生のために、主要な参考書と比較します。
| 参考書名 | 難易度 | 解説の詳しさ | 問題数 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| きめる!共通テスト物理基礎 | 標準 | ★★★★★ | 中程度 | 講義形式・思考型対応◎ |
| 共通テスト物理基礎 集中講義 | 基礎〜標準 | ★★★☆☆ | 少なめ | 薄くて速攻向き |
| 物理基礎の点数が面白いほどとれる本 | 基礎 | ★★★★☆ | 少なめ | 概念理解が苦手な人向け |
| 共通テスト過去問研究(赤本) | 標準〜難 | ★★★☆☆ | 多い | 実戦演習特化 |
「きめる!」シリーズは解説の質という点で群を抜いています。概念理解に不安がある受験生が「点数が面白いほど〜」を先に読んでから「きめる!」に進む、という流れを私は多くの受験生に勧めてきました。

スケジュール別:いつから使い始めるべきか
| 時期 | 使い方の目安 |
|---|---|
| 高3の4〜6月 | Part 1の基礎知識整理を1〜2周。授業と並行してインプット強化 |
| 高3の7〜9月 | Part 2の演習問題を単元ごとに繰り返す。苦手単元を重点的に |
| 高3の10〜11月 | 模擬テストを時間計測で実施。過去問演習を本格スタート |
| 12月〜直前期 | 間違えた問題・苦手分野だけを再確認。新しい参考書は不要 |
直前期に新しい参考書を買い込む受験生が多いですが、「きめる!」を繰り返す方が圧倒的に効果的です。1冊を完璧にする方が、5冊を中途半端にこなすより得点は上がります。

こんな受験生に特におすすめ
- 共通テストで物理基礎を選択したが、何から手をつければよいかわからない
- 公式は覚えているのに模試で点が取れない
- 実験問題やグラフ読み取り問題が苦手
- 授業を聞いてもなんとなくしか理解できていない
- 短期間で物理基礎を仕上げたい(直前期の受験生にも対応)

FAQs:よくある質問
Q1. 物理が全くの初学者でも使えますか?
中学理科の知識(力・エネルギーの基本的な概念)があれば使い始められます。ただし、物理基礎の概念が全くわからない状態では講義部分を読んでも理解が追いつかない場合があります。その場合は「物理基礎の点数が面白いほどとれる本」などの入門書を先に読むことをおすすめします。
Q2. 改訂版と旧版はどう違いますか?
改訂版は2022年以降の新学習指導要領・新課程に対応しており、「原子」分野の追加など、内容が更新されています。現行の共通テストを受ける受験生は必ず改訂版を使用してください。旧版は出題範囲が一部異なります。
Q3. 「きめる!」1冊で共通テスト対策は完結しますか?
基礎固めと考え方の習得という意味では十分ですが、問題演習量は多くありません。本番で8割以上を安定して狙うには、共通テストの過去問や予想問題集との組み合わせが必要です。「きめる!」でインプットと思考法を身につけ、過去問でアウトプットを積む、という使い分けが理想です。
Q4. 理系で物理(発展)も使っているのですが、この本は役立ちますか?
物理基礎の範囲は物理(発展)の基盤になる内容です。共通テストで物理を使う理系受験生が「基礎的な概念を整理したい」ときに使うことはできます。ただし、この本だけでは発展的な内容はカバーできないため、メインは物理の参考書として使ってください。
Q5. 何周すれば効果が出ますか?
最低でも3周は必要です。1周目で全体把握、2周目で問題演習と解説精読、3周目で間違えた問題の確認、というサイクルが理想です。私が指導してきた生徒の中で結果を出した受験生は例外なく、同じ参考書を繰り返していました。「たくさんの本を1周」より「1冊を3周以上」を意識してください。

まとめ
「きめる!共通テスト物理基礎 改訂版」は、共通テスト特有の思考型・実験型問題に対応するために作られた、完成度の高い参考書です。講義形式のわかりやすい解説、インプットからアウトプットまで一冊で完結する構成、最新の出題傾向への対応と、受験生が求める条件をしっかり満たしています。
物理基礎は正しい勉強法さえ身につければ、比較的短期間で得点を伸ばしやすい科目です。「きめる!」を軸にして、繰り返し丁寧に取り組んでいきましょう。
本記事は東大卒・家庭教師経験者による監修のもと作成しています。