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古文が読めない人のための勉強法|原因別に完全解説【大学受験】

「古文だけが本当に苦手で、何から手をつければいいか分からない」——この記事はそんな受験生のために書きました。

古文が読めない理由は人によって違います。単語不足・文法理解の浅さ・主語が誰か分からないなど、原因を正しく特定して対処すれば、必ず読めるようになります。

古文が読めない本当の理由——3つの原因

「文章を読んでもさっぱり意味が分からない」状態には、必ず理由があります。多くの受験生に共通する原因は、大きく3つです。

A
原因①
古文単語が
足りない
現代語と意味が
ズレる単語が多い
B
原因②
文法を
暗記していない
助動詞の意味・
活用が不安定
C
原因③
主語が誰か
分からない
登場人物の動作が
整理できていない

自分がどの原因に当てはまるかを把握することが、最短ルートの第一歩です。3つ全部の人も珍しくありません。以下で一つずつ詳しく解説します。


原因①:古文単語が足りない

「読める気がする」は危険サイン

古文が苦手な受験生の多くは、現代語と形が似ていて意味が全く違う単語に引っかかっています。いわゆる「古語の罠」です。

古語直感的な意味(誤)正しい意味
あはれ哀れ・かわいそうしみじみとした感動・情趣
いとほし痛い感じがするかわいそうだ・気の毒だ
をかしおかしい・変趣がある・興味深い
なほ直す・修正するやはり・それでも
ゆかしゆかりがある見たい・知りたい・行きたい
現代語と似ているからこそ、誤った意味で読み続けてしまいます。単語集で「現代語との意味のズレ」を意識して覚えることが重要です。

単語の覚え方:効果が高い順

学習法別・定着率の目安
例文で覚える
82%
語源・イメージ
70%
単語帳を繰り返す
55%
意味だけを暗記
30%

単語は「意味→日本語訳」の丸暗記だけでは定着しません。短い古文の例文の中で覚えることが最も効果的です。単語集を選ぶ際は、各語に例文がついているものを選びましょう。

おすすめの進め方:まず頻出300語を1冊の単語集で完成させる。「読めるが意味を知らない」語と「形すら読めない」語を分けてメモし、後者を優先して覚えると効率的です。

原因②:文法を暗記していない

助動詞を制する者が古文を制する

古文の文法の中で、受験で最も問われるのが助動詞です。助動詞は文末に付いて、意味を大きく変えます。同じ「む」でも「推量(〜だろう)」か「意志(〜しよう)」かで文意が正反対になることもあります。

文法項目優先度習得のポイント
助動詞(意味・接続)最重要意味と活用を接続ごとに整理する
助詞(係り結び)重要「ぞ・なむ・や・か→連体形」を丸暗記
動詞の活用重要四段・上一段・下二段など6種類
敬語(尊敬・謙譲)標準主語の特定にも直結する
形容詞・形容動詞標準「く活用」「しく活用」など

文法の正しい勉強順

1
動詞の活用を完全に覚える
四段・上一・上二・下一・下二・カ行変格・サ行変格の7種。活用表をそのまま音読して体で覚える。
2
助動詞を「接続×意味」で整理する
「未然形接続:む・ず・る…」など接続ごとにグループ化すると格段に覚えやすくなる。意味は文脈判断が必要なので、例文とセットで。
3
係り結びと敬語を押さえる
係り結びは「ぞ・なむ・や・か→連体形、こそ→已然形」の法則のみ。敬語は尊敬語・謙譲語・丁寧語の区別と主語の推定に使えるようにする。
4
短文読解で文法を実戦投入する
文法単体の暗記は仕上げまでで止め、できるだけ早く短い古文の中で文法知識を確認する練習に移行する。
文法参考書を1冊決めたら、その1冊を3周することが基本方針です。途中で別の本に浮気しないことが、文法習得の最大のコツです。

原因③:主語が誰か分からない

古文は主語が省略されるのが普通

現代語では「私は〜した。彼は〜した」と主語を明示しますが、古文では主語はほぼ常に省略されます。これが「文章として読める」のに「話の内容が追えない」原因です。

主語を正しく把握するには、以下の3つの手がかりを使います。

A
敬語から主語を絞り込む

尊敬語(〜たまふ、のたまふ)が使われている動作の主語は、その場の目上の人(天皇・貴族など)です。謙譲語(〜申す、奉る)の動作主は、地位の低い人です。敬語の種類を見るだけで、誰が動作しているかが絞れます。

B
「て・で・つつ」で繋がる文は同主語

「〜して、〜した」のように「て」「で」「つつ」で動作が繋がる場合、原則として主語は変わりません。一方、「〜ば」「〜ど」「〜に」で接続する場合は主語が変わることが多いです。

C
リード文と注釈を最初に読む

入試の古文問題には必ずリード文(冒頭の説明文)と注釈があります。登場人物名・時代・関係性がここに書いてあります。本文を読む前に必ずここを確認し、人物関係を簡単に図にしてから本文を読む習慣をつけましょう。

主語の誤認は、設問の「誰が」「誰に」に直接響きます。問題を解いた後は必ず「主語の判断が合っていたか」を答え合わせのたびに確認しましょう。

何から始める? 勉強の優先順位

「単語・文法・読解、どれから手をつければいいか分からない」という声は非常に多いです。答えは明確で、単語と文法を並行して進め、ある程度固まったら読解演習に移ることです。

各フェーズの目安期間(入試まで1年の場合)
①単語300語
約2ヶ月
②文法基礎
約2ヶ月
③短文読解
1ヶ月
④入試問題演習
3ヶ月〜

①と②は完全に別々に終わらせるのではなく、単語を進めながら文法も並行してやるのが現実的です。単語300語と文法基礎を固めると、入試問題の「読める感覚」が一気に上がります。

どの参考書を選ぶか:単語集・文法書・読解問題集は各1冊ずつ決めてください。次々と参考書を変えるのは、古文に限らず成績を伸び悩ませる最大の原因の一つです。

よくある質問

古文の単語は何語覚えれば足りますか?
多くの大学入試では頻出300〜400語を押さえれば対応できます。難関国公立・私立では500語程度まで広げると安心です。まずは1冊の単語集を完成させることを目標にしてください。
古文が苦手でも共通テストで点が取れますか?
取れます。共通テストの古文は記述がなく、選択肢から選ぶ形式です。単語と文法の基礎を固めたうえで、過去問の読み方・解き方のパターンに慣れれば、標準的な点数は十分狙えます。
古文の文法は全部覚えないといけませんか?
全部を完璧に覚える必要はありません。入試で特に問われるのは助動詞・係り結び・敬語の3分野です。この3つを優先して固めてから、余裕があれば補足知識を加えていきましょう。
古文の勉強は1日どのくらいやればいいですか?
基礎固め期は1日20〜30分でも十分です。毎日続けることが大切で、週1回2時間やるより毎日20分の方が定着します。単語10個の確認+文法1項目のチェックという軽いルーティンから始めてみてください。
まとめ:古文が読めない原因はどれか、まず特定しよう

古文が読めない原因は、①単語不足・②文法の未定着・③主語把握のどれかです。3つが重なっているケースも多いですが、焦らず優先順位をつけて1つずつ潰していくことが最短ルートです。

単語と文法の基礎が固まれば、古文の読解は急速に楽になります。まずは単語集1冊・文法書1冊を選んで、今日から始めてみましょう。

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