東大システム

漢文

漢文が読めない原因はこれ|読めるようになる3つのコツ

漢文が読めない原因はこれ|読めるようになる3つのコツ

漢文が読めない原因はこれ|読めるようになる3つのコツ

「漢文、全然わからない」「返り点の意味がさっぱり…」「センスがないのかな」と感じていませんか?

安心してください。漢文が読めないのは、センスや才能の問題ではありません。読めない”原因”が明確にあり、それを知れば誰でも読めるようになります。

この記事では、漢文が読めない本当の原因と、すぐに実践できる3つのコツを解説します。

そもそも漢文ってどうやって読む?基本を確認

漢文とは、古代中国語で書かれた文章のことです。日本では奈良・平安時代から読まれてきた教養の基礎ですが、現代の日本語とは語順がまったく異なります。

📌 漢文の基本的な読み方の流れ
1
返り点を確認する どの順番で読むかを示す記号(レ点・一二点など)をチェック
2
送り仮名を読む 漢字の右下についている小さなひらがなで、活用形などを補う
3
書き下し文にする 返り点の順番通りに日本語として並べ直す
4
現代語訳で意味をとる 書き下し文をもとに、現代の日本語に直して内容を理解する

この4ステップが漢文読解の基本です。「なんとなく雰囲気で読む」のではなく、この順序を意識するだけで理解度がグッと上がります。

漢文が読めない3つの原因

まずは「なぜ読めないのか」を正確に把握しましょう。原因があやふやなまま勉強しても、効率が上がりません。

📐
原因① 返り点のルールが定着していない

返り点を「なんとなく」理解している状態。読む順番を正確に追えていない。

📚
原因② 句形(パターン)を知らない

漢文には決まった構文がある。それを覚えていないと意味がとれない。

🈳
原因③ 漢字の意味・読みが不足している

漢文特有の読み方・意味を知らないと、そもそも単語レベルで詰まってしまう。

この3つのうち、あなたはどれに当てはまりますか? 以下でそれぞれ詳しく見ていきます。

原因①|返り点のルールが定着していない

漢文が「全然わからない」と感じる人の多くは、返り点を正確に追えていません。「なんとなく知っている」レベルでは、複雑な文になった途端に迷子になります。

返り点の種類 読み方のルール 使われる場面
レ点 直前の1文字に戻って読む 隣り合う2文字を逆順に読むとき
一二点 「一」→「二」の順に読む(途中の文字を飛ばす) 離れた位置の文字を逆順にするとき
上下点 「上」→「下」の順に読む(一二点の外側) 一二点が入れ子になるとき
甲乙点 「甲」→「乙」の順に読む(上下点のさらに外側) より複雑な構造のとき(まれ)
⚠ よくある返り点の誤解

「レ点があったら前の字に戻る」と知っていても、レ点と一二点が同時に出てくると途端に混乱する人が多いです。組み合わせパターンを例文で練習することが大切です。

原因②|句形(重要構文)を覚えていない

漢文には、「句形」と呼ばれる決まった構文パターンがあります。英語で言えば文型や熟語のようなものです。句形を知らずに漢文を読もうとするのは、英語の構文を知らずに英文を読もうとするのと同じです。

句形の種類 代表的な形 意味
否定 不〜 / 非〜 〜しない/〜ではない
疑問・反語 豈〜乎 / 何〜哉 どうして〜か(いや、〜ない)
使役 使〜(令〜) 〜させる
受身 被〜 / 為〜所〜 〜される
比較 A不如B AはBに及ばない
二重否定 不〜不〜 / 無〜不〜 〜しないことはない(必ず〜する)

入試や定期テストで頻出の句形は約20〜30パターンです。これを覚えるだけで、長文の8割近くは構造が見えてきます。

原因③|漢字の読み・意味の知識が不足している

漢文には、日常の漢字と「読み方」や「意味」が異なるものが多く出てきます。これを知らないと、単語レベルで止まってしまいます。

📖 注意が必要な代表的な漢字
漢字漢文での読み意味日常語との違い
の・これ・ゆく〜の(格助詞)・この・行く「之」単体で使う
か・や疑問・詠嘆の助字現代では使わない
えん・いずくんぞ場所・どこに・疑問複数の読み・意味を持つ
もの・は〜する人・〜は(主語を強調)「は」と読むことも
しかして・て接続詞(そして・しかし)日本語では表記しない

漢文が読めるようになる3つのコツ

原因がわかったら、次は解決策です。効率よく漢文を読めるようにするためのコツを3つ紹介します。

コツ①|返り点は「例文ごと」体に染み込ませる

コツ 01

返り点のルールを「文字だけ」で覚えようとしても、なかなか定着しません。短い例文をセットで繰り返すことが最も効率的です。

❌ NG な覚え方

「レ点は直前の1文字に戻る」と文字だけ暗記する

→ 実際の文で使えない

✅ OK な覚え方

例文を見ながら「この字に戻るんだな」と手を動かして確認する

→ 読む感覚が身につく

返り点の練習例
学レ而不レ思則罔
まなびて おもはずんば すなはちくらし
学んでも考えなければ、何も身につかない。(論語)
※ レ点に従い「学」→「而」→「不」→「思」の順に読む

このように、有名な一節を丸ごと覚えると、返り点の感覚がつかめます。論語や史記から短い名言を選んで練習するのがおすすめです。

コツ②|句形は「意味のかたまり」で覚える

コツ 02

句形は丸暗記するのではなく、「この形が出たら◯◯という意味」と意味ごとセットで覚えるのが鉄則です。

✅ 句形の覚え方テンプレート
  • 形(漢字の並び)を視覚的に確認する
  • 読み方(書き下し)をセットで覚える
  • 意味(日本語訳)を一言で言えるようにする
  • 短い例文で実際に読んでみる
句形の例:反語「豈〜乎」
豈有二此理一乎
あにこのことわりあらんや
どうしてこのような道理があろうか、いや、あるはずがない。
「豈〜乎」=反語(〜であろうか、いや〜ない)と覚える

句形を覚えると、文章の「骨格」が見えてきます。骨格さえわかれば、多少知らない単語があっても意味をとれるようになります。

コツ③|よく出る重要語を先に覚える

コツ 03

漢文で登場する漢字は、実は無限にあるわけではありません。入試・テストで頻出の重要語は数十語に絞られています。この語を先に押さえるだけで読める量が一気に増えます。

優先度 覚えるべき語の種類 代表例
最優先 助字(意味を持たない字) 之・乎・者・也・而・矣・焉
高優先 頻出動詞 謂(いふ)・曰(いはく)・為(なる・なす)
中優先 副詞・接続詞 既(すでに)・将(まさに)・乃(すなはち)
💡 重要語学習のポイント

重要語は「読み方(音)」と「意味」をセットで、例文の中で覚えましょう。単語カードだけでなく、実際の文中で確認することで定着率が上がります。

「漢文センスない」は思い込み|仕組みで読む科目です

「自分は漢文のセンスがない」と思っている人が多いですが、漢文はセンスで読む科目ではありません。

漢文は、次の3つの知識を組み合わせて「仕組みで読む」科目です。

返り点のルール(読む順番の知識) どの字からどの字へ戻るかを正確に追える
句形の知識(構文の知識) この形が出たらこういう意味、と判断できる
重要語の知識(語彙の知識) 頻出の漢字・読み方を知っている

この3つは、すべて覚えれば身につくものです。センスも才能も関係ありません。「読めない」のは、まだ知識が揃っていないだけです。

漢文が苦手な人によくある質問(FAQ)

漢文と古文、どちらを先に勉強すればいいですか?
古文を先に固めるのがおすすめです。漢文の書き下し文は古文の文法と重なる部分が多いため、古文の基礎があると漢文の習得がスムーズになります。
返り点が複雑になると全く追えなくなります。どうすれば?
まずレ点だけの文、次に一二点だけの文、最後に組み合わさった文、と段階的に練習しましょう。複雑な文を最初から読もうとするのが混乱の原因です。
漢文はどのくらいで読めるようになりますか?
基本的な返り点・主要句形20〜30個・頻出重要語を習得すれば、多くのテスト問題は対応できます。集中的に取り組めば2〜4週間で実感が出てくることが多いです。
句形はすべて覚えなければいけませんか?
すべてを完璧に覚える必要はありません。否定・疑問・反語・使役・受身・比較・二重否定の主要パターンを優先すると効率的です。これだけで入試頻出の多くをカバーできます。

📝 この記事のまとめ

  1. 漢文が読めない原因は3つ:返り点のルール未定着・句形の知識不足・重要語の不足
  2. コツ①:返り点は例文ごとセットで繰り返し練習し、体に染み込ませる
  3. コツ②:句形は「形・読み・意味」の3点セットで覚え、例文で確認する
  4. コツ③:頻出重要語(特に助字・頻出動詞)から優先的に押さえる
  5. 漢文はセンスではなく仕組みで読む科目。知識を積み上げれば必ず読めるようになる

原因を正確に把握して、コツを実践すれば漢文は必ず読めるようになります。まずは今日から1つずつ取り組んでみてください。

Popular人気記事ランキング

数学参考書ルート

【東大卒が教える】数学I・Aの参考書ルート完全ガイド|偏差値別おすすめ一覧と正しい使い方

国語参考書ルート

【東大卒が教える】現代文の参考書ルート完全ガイド|偏差値別おすすめ一覧と正しい使い方

社会参考書ルート

【2026年度版】地理のおすすめ参考書・問題集ルート|偏差値別に徹底解説

英単語帳

【東大卒が解説】ターゲット1900の使い方・評判・レベルを徹底解説|大学受験英単語帳の決定版

社会参考書ルート

【2026年度版】世界史のおすすめ参考書・問題集ルート|偏差値別に徹底解説

現代文問題集

『田村のやさしく語る現代文』の使い方|東大卒家庭教師が解説【現代文の超基礎を固める参考書】

現代文問題集

『入試現代文へのアクセス 基本編→発展編』の使い方|東大卒家庭教師が解説【大学受験の現代文対策】

基礎問題集

【東大卒が解説】やさしい高校数学Ⅰ+Aの使い方・評判・勉強法を徹底解説

標準問題集

【東大卒が解説】青チャート(基礎からの数学Ⅰ+A)の使い方・評判・勉強法を徹底解説

現代文問題集

【東大卒が徹底解説】船口のゼロから読み解く最強の現代文の使い方|メリット・デメリットも正直に評価

難関大学対策

【東大卒家庭教師が断言】ハイレベル数学Ⅰ・A・Ⅱ・B・C[ベクトル]の完全攻略<改訂版>は難関大数学の最終兵器だ|大学受験生必読

現代文問題集

【東大卒が徹底解説】安達雄大のゼロから始める現代文の使い方|メリット・デメリットも正直に評価