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英単語帳

【東大卒が解説】システム英単語(5訂版)の使い方・評判・勉強法を徹底解説

システム英単語

システム英単語とは?基本情報をおさえよう

システム英単語」(通称:シス単)は、駿台文庫が発行する大学受験用英単語帳の定番中の定番です。2021年に発売された5訂版では、最新の入試傾向を反映した単語・例文に大幅アップデートされました。

最大の特徴は「ミニマルフレーズ」と呼ばれる2〜5語の短いフレーズで単語を覚える学習システム。単語を単体で丸暗記するのではなく、実際の使われ方と一緒にインプットできるため、語彙が「使える知識」として定着しやすい設計になっています。

家庭教師として多くの受験生を指導してきた経験から言うと、英単語帳の選択で迷ったときにもっとも汎用性が高い1冊です。


システム英単語5訂版の基本データ

項目内容
正式名称システム英単語〈5訂版〉
出版社駿台文庫
収録単語数約2027語+多義語・派生語
対象レベル大学受験全般(共通テスト〜最難関)
改訂年2021年
付属音声CDまたはアプリ(無料)対応
価格(目安)1,320円(税込)

システム英単語の構成と中身

5訂版の構成を理解することで、どこから・どうやって使うかが見えてきます。

Section構成

  • Section 1(1〜700語):必須基本単語。共通テストの核心
  • Section 2(701〜1200語):標準〜やや難。私大・地方国立レベル
  • Section 3(1201〜1727語):難関大レベル。早慶・旧帝大対応
  • Section 4(1728〜2027語):最難関・難単語。東大・京大レベル
  • 多義語セクション:入試頻出の多義語を別立てで収録
  • 会話表現セクション:リスニング・英作文にも対応

各単語には「ミニマルフレーズ」「日本語訳」「例文」「派生語・関連語」が掲載されており、1単語あたりの情報量がコンパクトに整理されています。


主要英単語帳との比較表

シス単を選ぶべきかどうか、他の定番単語帳と比較して整理します。

単語帳収録語数レベル特徴こんな人に向く
システム英単語約2027語共通〜最難関ミニマルフレーズ方式バランス重視・難関大志望
ターゲット19001900語共通〜難関見出し語のみシンプル潔くシンプルに覚えたい
鉄壁約1800語難関〜最難関語源・イラスト解説深く理解して覚えたい
DUO 3.0560語(例文560)標準〜難関例文中心例文で覚えるのが得意
速読英単語約1500語共通〜難関長文読解と並行読解力と並行して鍛えたい

シス単の強みは「幅の広さ」です。Section 1〜4の段階構造により、基礎から最難関まで1冊でカバーできます。途中まで終わらせた状態でも十分な学習効果が出る点も、受験生にとってありがたい設計です。


システム英単語のメリット・デメリット

メリット

  • ミニマルフレーズで文脈ごと覚えられる:「単語の意味」だけでなく「どう使うか」が同時に身につき、読解でも英作文でも活きる
  • Section構成で優先順位が明確:どこまで覚えれば志望校に対応できるかが一目でわかるため、学習計画が立てやすい
  • 音声アプリが無料で充実:シャドーイングやリスニング学習にも対応しており、耳からの学習も可能
  • 多義語セクションが秀逸:入試で差がつく多義語を体系的に整理してあり、直前期の復習にも便利
  • コストパフォーマンスが高い:1,320円で受験に必要な語彙をほぼカバーできる

デメリット

  • 例文が長め:1単語あたりの例文が比較的長いため、単語帳としてスラスラめくりにくいと感じる人もいる
  • 見た目がシンプルすぎる:イラストや図解がほぼないため、視覚的に覚えるのが得意な人には物足りないことがある
  • 語源説明が少ない:鉄壁のように語源からアプローチする解説は少ないため、単語の意味を「理屈で」覚えたい人には合わない場合がある
  • Section 4は難易度が急上昇:Section 3まではスムーズでも、Section 4は一気に難しくなるため、進捗ペースが乱れやすい

東大卒・家庭教師が推奨する使い方

私が指導現場で実際に勧めてきた、シス単の最も効果的な使い方を段階別に紹介します。

ステップ1:まずミニマルフレーズだけ見て意味を答える

単語単体ではなく、「ミニマルフレーズ」(短いフレーズ)を見て日本語訳が言えるかどうかを確認します。1周目は「わかる・わからない」を仕分けるだけで十分です。1語30秒以内を目安にサクサク進めましょう。

ステップ2:音声を使って耳と口を鍛える

無料アプリ(またはCD)でネイティブの発音を聞きながら、フレーズを声に出して繰り返します。音と一緒に覚えることで、リスニングへの対応力も同時に鍛えられます。通学電車や移動時間の活用が特に効果的です。

ステップ3:1週間で100語・1ヶ月で400語ペースで回す

1日20〜25語を新規学習しながら、前日・3日前の単語を同時に復習する「重ね学習」が理想です。Section 1から始めて、まず700語を完璧にしてから次に進む方が、全部を中途半端に覚えるより遥かに効果的です。

ステップ4:例文で定着確認

ミニマルフレーズで覚えた後、例文全体を読んで「文中で使われる状況」を確認します。特に難関大志望の受験生は、例文を音読することで語彙の定着率が一気に高まります。

ステップ5:多義語セクションは直前期に集中投下

多義語は覚えるのが大変な反面、入試でよく問われます。Section 1〜3を終えた段階で多義語セクションに取り組むと、すでに知っている単語に「別の意味」を追加する形で覚えられるため、効率が格段に上がります。


Section別・目標大学の対応目安

どこまで覚えれば自分の志望校に対応できるか、まとめました。

目標覚えるべきSectionコメント
共通テスト7割Section 1(〜700語)まずここを完璧に
共通テスト8割以上Section 1〜2(〜1200語)標準語彙まで対応
地方国立・日東駒専Section 1〜2(〜1200語)Section 3まで手が届くとなお良い
MARCH・関関同立Section 1〜3(〜1727語)Section 3まで必須
早慶・旧帝大Section 1〜3+多義語多義語セクションも外せない
東大・京大・東工大Section 1〜4+多義語全Section+会話表現まで

多くの受験生にとって、Section 1〜3の約1700語をしっかり覚えることが最優先です。Section 4は時間に余裕があれば取り組むという位置づけで問題ありません。


よくある失敗パターンと対策

指導経験の中で繰り返し見てきた失敗パターンを3つ紹介します。

1つ目は「全部を1冊通して完璧にしようとするあまり、Section 1の序盤で止まる」パターンです。最初の数十ページに時間をかけすぎて先に進めない受験生が非常に多いです。1周目はどんどん進み、「完璧な1周」より「雑でも3周」を優先してください。

2つ目は「見るだけで書かない・言わない」パターンです。目で追うだけでは記憶の定着率が著しく低くなります。声に出す、紙に書く、耳で聞くという複数の感覚を使うことで、記憶の強度が増します。

3つ目は「Section 4まで手を出してSection 1〜2が抜ける」パターンです。難しい単語を覚えようと先急ぎすると、基礎語彙が曖昧なまま受験本番を迎えてしまいます。Section 1〜2を完全に固めてから次に進む順序を守りましょう。


FAQs:よくある質問

Q1. シス単とターゲット1900はどちらがいいですか?

どちらも優れた単語帳ですが、「ミニマルフレーズで文脈ごと覚えたい」「難関大志望でSection 4まで使いたい」という場合はシス単が向いています。「余計な情報なしにシンプルに単語だけ覚えたい」という場合はターゲットが合っています。迷ったらシス単をおすすめします。

Q2. 5訂版と旧版の違いはなんですか?

5訂版では収録単語の約15〜20%が入れ替わり、2020年代の入試傾向に対応した単語・例文に更新されています。旧版をすでに持っている場合はそのまま使い続けても問題ありませんが、これから購入するなら必ず5訂版を選んでください。

Q3. 1日何語覚えればいいですか?

1日20〜30語の新規学習と、前日・3日前の復習を合わせて進めるのが理想です。Section 1〜3(約1700語)を3ヶ月で1周するには、1日約20語ペースが目安になります。

Q4. 音声アプリの使い方は?

駿台文庫の公式アプリ「シス単 for school」が無料でダウンロードできます(書籍購入者向け)。ミニマルフレーズの音声を聞きながらシャドーイングするのが最も効果的な使い方です。

Q5. 英単語帳は1冊だけでいいですか?

基本的には1冊を完璧に仕上げる方が複数冊を中途半端にやるより格段に効果的です。シス単1冊をSection 1〜3まで完璧にすれば、大半の大学入試に対応できます。

Q6. 単語帳はいつから始めればいいですか?

高2の秋〜冬から始めるのが理想ですが、高3の春からでも十分間に合います。受験学年なら遅くとも夏休み前にはSection 2まで終えているペースを目指しましょう。


まとめ

システム英単語(5訂版)は、共通テストから最難関大学まで対応できる、大学受験英単語帳の最強の1冊です。ミニマルフレーズによる学習システム、明確なSection構成、充実した音声コンテンツという三拍子が揃っており、どんな受験生にも対応できる汎用性の高さが最大の魅力です。

大切なのは「完璧な1周」より「繰り返しの3周」、「見るだけ」より「声に出して手を動かす」こと。この原則を守ってシス単を使い込めば、語彙力は必ず受験に通用するレベルまで到達します。

英単語の習得に近道はありませんが、正しい参考書と正しい使い方があれば、最短ルートで力をつけることは十分可能です。


本記事は東大卒・家庭教師経験者による監修のもと作成しています。

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